カナダの教育水準は高く、世界でも最先端を行く教育機関があることで有名です。私も良い評判を良く耳にします。では、カナダの教育は具体的にどのような特徴があるのでしょうか。
この記事ではカナダの教育を受けて感じた教育の特徴とその方針を学生目線で伝えていければと思います。
最初はカナダの教育制度について話していますが、既にカナダの教育制度について知識がある人は[学年別]カナダの教育の特徴からご覧ください。
Contents
カナダの教育制度

教育制度は州によって異なる
カナダの教育制度は州によって異なります。これは、日本のように国の政府が国全体の教育制度や方針を決めるのではなく、各州の政府がそれぞれ教育制度を決めるためです。
私はトロントで育ったので、オンタリオ州の教育を経験しました。
義務教育と学年区分
カナダでは小学校から高等学校までが義務教育で(幼稚園を含む州もある)、高校までなら無料で学校に通えます。
基本的に小学校は1‐5年生、中学校は6‐8年生、高等学校が9‐12年生という学年区分になります。
学校によっては小中一貫、中高一貫、または小中高一貫の学校もあります。
カナダにある9割の学校が公立学校であり、私立学校がほとんどないのも特徴です。
センター試験や共通試験のようなものがない
高校と大学に受験はあるものの、ほとんどが内申点とアプリケーション用の小論文を提出し、それによって入学が決まります。
センター試験・共通試験はカナダにはないです。
その代わり、内申点はもちろんのこと、高校生活を通して何をしていたか(ボランティア活動や生徒会、部活動)が重要視されます。
[学年別]カナダの教育の特徴

小学校
自由な教育環境
私は小学校2年生の頃にトロントに引っ越して来ましたが、最初はアルファベットも分からない状態でした。ESL(English Second Language)という英語があまり喋れない学生向けのクラスを受けながら、私が最初に思ったことは

アボカド
なんて自由なんだろう。。。
当時、先生のレッスンが一通り終わると、クラスメートが授業中にクラス内を行き来し楽しそうに話しています。先生もそれが当然かの様に振る舞う姿を見るとこれが普通なのだと驚きました。
先生によってはクラスでスナックを食べても良いですし、いつでもトイレに行けます。ランドセルもなく、服装も好きな格好で学校に行けますので、校則はゆるゆるです。
やはり、個人の自由と多様性を尊重するという教育作りで有名なだけあります。
経験重視の教育
私の先生が特に熱心だったこともありますが、私が小学校に通っていた頃は毎週のように遠足に行っていました。
近くの公園に行くこともあれば、Sick Kids(トロントでは有名な子供達のための病院)におもちゃを寄付するために皆で百均へ買い物に行ったり、ハロウィンにはかぼちゃ狩りにも行きました。
他にも毎週 Adult ESL class (大人向けに行われるESLのクラス)に遊びに行き、大人の人とも楽しくボードゲームをしたことを覚えています。
もちろん私も一緒に遊んでいる大人の方も自由に英語が話せないので、あまり会話は続きませんでしたが、楽しかったですし、大人の人でも熱心に英語を学んでいる人たちがいるのだと思うとモチベーションになったことを覚えています。
一つ一つの経験に考えさせられることがあり、それぞれのことについて興味を持たせられるきっかけになりました。
勉強のレベルはそこまで高くない
カナダはフランス語が小学校の時から必須科目であったりすることから教育のレベルが高いと思われがちです。
そんなことは決してないです。
日本では数学が苦手だった私でしたが、カナダに来るとクラスで一番と言えるほどの実力でした。
また、宿題も全くと言って良いほどやっていませんでしたが、だからと言って咎められることも注意されることもありませんでした。。
その代わりと言っては何ですが。。。
学校にゲストを招いて、いじめやインターネット使用のリスクを考える集会を開いたり、癌を生き抜いた人の話を聞いたり、様々なジャンルのトピックでイベントが頻繁に行われたりします。
クラスでもアカデミックな内容ではなく他人の気持ちを考える、固定観念にとらわれない、助けが必要ならすぐに信頼できる人に言うなど、道徳的な学習を集中して行います。
小学校の特徴 まとめ
私の経験上、カナダの小学校の教育は勉学に励み知識をつけるというよりも、一人間としてこれからの人生を生き抜く方法を教えることを重要視しているようでした。
インタラクティブなイベントや授業を通して道徳観を培い、友達との関係を築き、人と人との関わりやコミュニティーとの繋がりを築く教育。それが私が小学校で受けた教育の印象でした。
中学校
勉強に力を入れ始める時期
中学校に入ると少しづつ勉強に力が入ってきます。日本と比べるとまだまだ数学や科学などの科目ではレベルが低いですが、高校入学に備える為、勉強のレベルは上がってきます。
特に英語やフランス語などの考え方や言語化の能力を伴う科目は難しくなっていくイメージです。

のアボカド
私は語彙力や文法力が全くなかったので、小論文や感想文、そして物語文読解などについていくのが大変でした。。。
中学校高学年になると、どのレベルの高校に入学できるか等が自分の成績によって決まることを自覚し、初めて生徒たちが自分の成績を意識し始める時期に入ります。
少しずつ具体的な将来について考え始め、学年全体で緊張感が走る時期でもあります。
責任の教育
中学に入った途端、個人が担う責任について教えられる機会が急激に増えます。
カナダでは12歳以上は未成年でも法を犯すと罪に問われることもあり、年齢に伴う責任教育を重要視しているようです。
私が思い出せる限りでは全校生徒が受けるイベントでデジタルフットプリントについて学んだり、薬物やたばこの危険性について学んだりしていました。
高校に入ると全てが自己責任とされるので、それに備える為でもあるのでしょう。
先生たちからも
What is your responsibility?(あなたの責任はなんですか?)
としつこいほど自分の責任を意識させられたのを覚えています。
健康志向で踏み込んだ教育
カナダの中学校ではお昼に外に出ることが必須になっています。お昼を食べる時間が終わると、半分無理やり外に出されます。
運動はしなくても、せめて日光でも浴びろと少しお節介なシステムですね(笑)
また、保健(体育の授業の一部)の授業ではかなり踏み込んだ性教育の授業を行い、中学校の終わりまでには性について学べることはほとんど全て習います。
私の先生は生徒が半分冗談で聞いた質問などに対しても大真面目に答えていました。
例えば、インターネットポルノに関する質問や、誰もが一度は目にする怪しげなサプリメントの信憑性、性病にかかった時の対処法など、生徒たちも恥じらいながら、先生の話を真剣に聞いて知識を得ます。
また、カナダには多様な人種が存在するので、別々の宗教やカルチャーによる価値観の違いなども交えながら授業を行うところが日本にはなく面白いところです。
他にも自己肯定感や精神面の健康などもかなり時間をかけて、話し合いや対話を通して学習していきます。
中学校の特徴 まとめ
私が受けた印象ではカナダの中学校は自己責任と健康について教え、高校入学へ備える教育方針でした。
また、(レベルの高い高校を目指さないのであれば)あまり勉強に力を入れなくて済むものの、小学校と比べるとペースも学習の深さもレベルアップするイメージでした。
高等学校
得意を伸ばす
高校に入ると、ほぼすべてのコースが選択科目になります。最初は必須科目も多いですが、大学のようなイメージで取りたい科目を選択することができます。
選択科目によってクラスメートも違いますし、授業も75分授業でほとんど大学のようなものです。
好きな科目が選択できるということは学習する内容も偏りますし、得意を全力で伸ばすことに特化しているように思います。
科目は学校によって異なりますが、私の学校では犯罪科学や哲学、法律、吹奏楽、ビジネスなど、本当に多様なコースが用意されています。
勉強のレベルが段違い
高校になると各科目の学習内容が急激に難しくなります。特に理系科目は、学習スピードも早くなるので、11年生(高校に入って3年目)から成績が10%以上落ちる人も珍しくありません。
私のように中学校の頃から勉強の習慣をつけていない生徒は授業について行くだけでも精一杯ですから、中学の時の時間の過ごし方を少し後悔してしまうかもしれません。
高校からはエグザム(期末試験)も始まるので、生徒は課題の提出、プレゼンの準備、テスト勉強で非常に忙しくなります。
私は理系科目が苦手なのですが、物理と化学を11年生で選択しました。

毎日図書館に通って勉強し、なんとか切り抜けましたが、大学も理系に進む予定はないのでもうさすがに取りたくないですね(笑)
大学・社会に出るため備える
高校で最も重要視されていることは、生徒を大学、社会に送りだすことです。進学志望の生徒は非常に多いので、そのような人たちは必要な科目や勉強しておきたい科目を選び全力で勉強をします。
その半面、高校を卒業してすぐに働きたい学生などのために、早い段階でのインターンシップやアプレンティスシップ(弟子入りのようなもの)などのコースも存在します。
高校生の時点で実際に働く技術や、経験を培い、できるだけ社会に出た時の技術や知識、マナーなどのギャップを軽減させることはすごく実用的でカナダ教育の良いところだなと思います。
高等学校の特徴 まとめ
カナダの高校はとにかく生徒の自立を目的に教育を行います。高校を卒業した後に続く生活に備えるこに重点を置き、様々な教育が行われます。
勉強のレベルは高くなりますが、得意な授業を自由に選択できるためその点生徒の負担も大きすぎず、苦手分野が足かせになりにくいです。
高校生は大学に必要な単位や仕事に必要な技術を得るため計画的に科目を選択しなくてはいけないため、早い段階から卒業後の将来について考えさせられるのも、カナダの高校の特徴の一つです。
カナダ在住の高校生から見たカナダ教育の特徴 まとめ
小学校
- 自由な教育環境
- 経験重視の教育
- 勉強のレベルはそこまで高くない
勉学に励み知識をつけるというよりも、一人間としてこれからの人生を生き抜く方法を教えることを重要視している。 インタラクティブなイベントや授業を通して道徳観を培い、友達との関係を築き、人と人との関わりやコミュニティーとの繋がりを築く教育。
中学校
- 勉強に力を入れ始める時期
- 責任の教育
- 健康志向で踏み込んだ内容
自己責任と健康について教え、高校入学へ備える教育方針。
高等学校
- 得意を伸ばす
- 勉強のレベルが段違い
- 大学・社会に出るため備える
とにかく生徒の自立を目的に教育を行います。高校を卒業した後に続く生活に備えるこに重点を置き、様々な教育が行われる。
以上、トロントの高校に通う私が思うカナダ教育の特徴でした!
次の記事:誰も話さない!学生から見たカナダの高校の教育環境の問題点3選
週に一度の投稿を目指しているので、ぜひ読んでみてください!
著者 プロフィール
私、アボカドは小学校2年生の頃カナダのトロントに移住してきて現在高校1年生です。カナダの現地校と日本語補習校を両立しながら勉強しています。
このブログでは、
「包み隠さずリアルを届ける、カナダ在住の高校生の本音。」
をコンセプトに私がカナダで経験したことを元に考えたことや思ったことを正直に伝えます。
子供としてカナダで育ってきたからこそ提供できるオリジナルな視点で情報をお届けします!

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めっちゃいいやん!ちょーすごい!!本格的やね